ここでは、少し私自身の話をしますね。
私は25歳で結婚し、その後は、二人の子供を産み育てる完全な専業主婦でした。
夫は社会的地位も経済力もあり、何一つ不自由のない生活です。
でも、夫婦関係は…うまくいっていませんでした。
夫は対等な夫婦関係を望んでおらず、私という妻の上に君臨した上で、なおかつ、そっと陰で支えてもらうことを「当然」と考える人でした。
私にとって我慢の連続の結婚生活は、結局破たんし、人生を再スタートすることになります。
37歳の時です。以来、二人の幼い子供を抱えたシングルマザーとして、世の荒波をがむしゃらに泳ぎ始めました。
家庭というせまい場所を飛び出し、社会へ出てみると、必要以上に男性の誘いを受け始めました。
これは、決して自慢話などと思わないでください。
ちょうど日本経済がバブル崩壊の痛手から立ち直りかけていた時期で、同年代以降の男性たちに、妙な活気があった頃だったのです。
男性の性欲は、ものすごく経済状況に左右されます。
それに加えて、多くの男性から誘われた理由も、今思えば簡単です。
・夫以外の男性経験がほとんどなく、男性に対して無防備だった
・すぐに人を信用し、騙されやすい
・NOと言えない性格
・人一倍母性的、犠牲的
当然セックスを求められるのですが、私自身に少しも欲求がなくてもいちいち応じました。
結婚に失敗して、自分や子どもたちの人生に傷をつけてしまったのは、男性を知らなすぎたせいだと感じたからです。
もっと男性経験を積まないと、この先も生きていけないだろうと思いました。
強くなりたかったんですね。
また、今なら単純にセクハラなんですが、当時はまだそんな概念もなく、仕事のクライアントの誘いを断ることに生活不安がありました。
それでも、私自身、まだ男性慣れしていませんでしたし、できればこうした行為を正当化したい心理も働いて、どの人にも最初は交際相手として応じました。
結果的には、彼らにとって私は都合のいいセックス相手だったわけですが…。
当時の私には、まだそのことがわかっていません。
男性はセックスする前の女性に恋心を抱きますが、セックスした相手にはめったに愛情を感じません。
むしろ、愛情を抱かないように、という心理が働きがちです。
快楽=悪だからですね。
悪ですから、愛しちゃいけないわけですし、女性を素直に愛することは、母親から精神的に自立した男性にとっては、社会的メンツや自分の尊厳に関わることなのです。
私にただのセックス好きな淫乱女性でいてもらわないと困るし、セックス自体も、好き放題にやりたいことを実現していました。
悪趣味なのでここでは伏せますが、女性の身体をオモチャにして自己満足するようなセックスですね。
それに応えることが私なりの愛情表現だったのですが、がんばればがんばるほど通じませんでした。
私は私でむなしさをふり払おうと、そんな身体だけの関係を、たくさん結びました。
典型的なダメ女子でしたねw
やがて、妹夫婦が事業に失敗し、7800万もの借金を押しつけて逃げてしまいます。
私は借金返済に追われて、それまでの収入だけではとても子供たちを養えず、職をかけもちして昼夜働きました。
今でも悲しく思い出されますが、私をセフレ(セックスだけの相手)にする男性たちの中で、私の苦境に手を差し伸べようとする人は、一人もいませんでした。
中には一流企業の重役や、年商数十億企業の社長もいました。
私の悲惨な状況を知っていても、セックスのためだけに私を呼び出し、自分の凌辱願望を満たし続けていました。
私は彼らの感覚、人間性が、不思議でした。
今思うのは、男性というのは、本当に「人の心」がわからないピノキオだ、ということです。
目の前の女性が、たとえば涙を流す、怒り出す、家出するなど、目に見えた感情表現をしない限り、一切想像がつかないのです。
自分自身も、男性集団社会の中で、そういう目に遭ってきたからかもしれませんが、なんにしても、女性が自己主張しない限り、自己中心的な性質は増長し続けます。
風俗店や水商売、AVなど、男性には、お金を払えば性欲を満たせる場がたくさんありますから、とくに女性に対して人間的な努力をしてこなかったのもあるでしょう。
その結果、ある意味いびつな人格を作ってしまったわけです。
セックス以外では、立派で尊敬できる男性たちでしたから、むしろかわいそうに思えてしまったんですよね。
この奇妙にかたよった生き物はいったい何なんだろう、と本気で驚くことばかりでした。
まあ、当時の私は、人を哀れむべき立場でもありません。
積み重なる無理が限界に達して、ついに私は病気にかかり、手術のために入院します。
かけらも余裕(よゆう)のない生活ですから、大出血を起こしてようやく、病院に駆けこんだのです。
指先程度に小さな卵巣に一キロもの巨大腫瘍がぶらさがっていた上、子宮の状態も劣悪で、手術で両方取り去りました。
こうなって初めて、いかに自分の肉体をひどい目に遭わせていたかを知り、毎晩一人で泣きました。
子宮、卵巣を失い、女としての自分は終わったと感じました。
あんなに男性に愛情を注いで経験も積んだのに、もちろん、セックスのすばらしさもオーガズムも知りません。
そんな状況で、私の女性機能は、無残に切り取られることになりました。
44歳の時です。この時の絶望感は、言葉にできないほどつらいものでした。
私がこのサイトを作ったのも、私のような女性を一人も増やしたくない、という理由もあります。
私は奇跡的に、子宮、卵巣を取り去った後にオーガズムの伴う本物のセックスにたどり着いたので、運がよかったとは思います。
その感動的なゴールまで、あなたには、ビジネスセックスに毒された男性に利用されたり、傷ついたりすることなく、たどり着いてほしいと願うわけです。
さて、オーガズムは男性まかせにしても得られません。
どこかに「完璧なベッドの王子様」がいるのではないか?
この考えはむしろ危険もあるということを、私の経験からお話しました。
あなたの身体は、大切に守られ続けて初めて、本当の性の快楽を味わえるようにできています。
そして、そのことを身を持って知り、ピノキオから人間になれた男性だけが、あなたをいつかオーガズムに導くことのできる、ベッドの王子様候補です。
男性には男性のすごさ、女性にはない能力や魅力がたくさんあります。
ですから、決して男性をばかにしたり見下しているわけではないのですが、少なくとも恋愛やセックスで過度な期待をしてはダメだということです。
…とはいえ、私もそうでしたが、女性は夢を見たくて恋愛するわけですから、こんな話をしても響かないだろうな、とは思うのですが…。
ただ、主張の強い男性まかせにして、流されるほど、本物のオーガズムにもたどり着けなくなるのはたしかです。
また、オーガズムのないセックスが、いつかは甘い恋愛の夢を破壊してしまうことも、心のどこかに留めておいてもらえたら、と思います。
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