「女性は挿入されている時がいちばん感じる」と信じている男性が、今もどれくらいいるかはわかりませんが、これが男性側の誤った思い込みであることは、もはや常識になりつつあります。
いろんな人が発言しているように、女性が人力で(これにこだわることは非常に大切です)オーガズムを得るために、じっくりと時間をかけた前戯は欠かせません。
最低でも40分は、愛撫やスキンシップが必要な身体をしています。
挿入前に充分な愛撫をするのが女性に愛されるセックスだとあちこちで語られているのを目にし、あなたも、大きくうなずいた覚えがあるかもしれません。
ですが、じつはそれと同じくらいに根本的な誤解を、女性も男性に対してしてしまっている部分もあります。
相手は王子ではありません。恋愛やセックスにおける性愛世界をほとんど知らない生き物ですよ、ということ。
3.夢見る女VSピノキオ でも、その話をしましたが、ここでは、あなたの夢のためにも、ちょっと男性を擁護しますね。
感度が良い、悪い。
そんな言葉を、一度は目や耳にしたことがあると思います。もちろん、女性の肉体的性感度に関する評価で、発言者は男性です。
いやらしいとか、屈辱的、差別的だと受け止めないでください。
ここには男性の大事な潜在意識が隠れています。
男性とセックスをしたあとに、女性の脳裏をふとよぎるのは、彼が「身体目当てで」「性欲処理のために」私を抱いたんじゃないか、という疑惑です。
この疑惑は、女性の心をひどく弱らせてしまいます。
ですが、こうした疑惑を抱くこと自体が誤解です。
生理的に射精がしたくなったら、男性は自分でさっさとしてしまいます。
女性よりはるかにマスターベーションには慣れていますし、長けています。
そして、感度が良いとか悪いという言葉も出ないでしょう。私たちが感じようが感じまいがおかまいなしに、膣に挿入して摩擦を起こせば射精は出来ますから。
そもそも男性は、見た目はたくましいですが、本質的には、私たち女性が思う以上に心が弱いです。
そして、なぜ彼らが女性の感度の良さにこだわるのかというと、これこそセックスの目的。
女性に感じてほしいからですね。その姿で自分の存在価値をたしかめ、自信をつけたいのです。
今の私なら、「なら、もっと研究しなさい」くらいのことは言ってしまいますが、それが言えないあなたであっても、「私は感度が悪いのかな」「不感症なの?」と不安を抱くことはないんです。
彼がヘタなだけです。
そして、彼以外の男性もほぼヘタなはずですから、惹かれあって一緒にいる仲なら、セックスのヘタさを理由に別れたり、浮気をしても、あまり意味はありません。
男性の愛撫に感じる女性の姿というのはとても美しく、えもいわれぬ魅惑に満ちています。
男性が求めているのは、そこですし、あなたが感じれば感じるほど、彼も歓びを得ます。虚しいセックスをしたくないという思いは、むしろ男性のほうが強いのです。
いちばんしないほうがいいのは、感じる演技ですね。
思い当たったら、これは今すぐやめたほうがいいと思います。
男性は、想像しません。言われたこと、目に見える反応がすべてですから、あなたが演技をしている以上、向上心を持ちません。
私自身も、何年もイク演技をしていた交際相手に、突如本当のことを打ち明けたことがあります。
ショックだったのでしょう、泣いてましたw
ですが、たいてい「男のメンツ」が勝ちますから、「じゃあどうしたらいいかな」ということを考えるようになったわけです。
ポイントは、深刻な顔で打ち明けたり、泣き出したりしないことです。
男性は視覚の生き物ですから、女性に何を言われたかよりも、どんな表情をしているかが重要なのです。
にっこり笑って「じつは今までイッてなかった」と言うのがベストだと思います。
笑顔は男性にとっての最大の愛情表現ですから、ショックも薄まります。
「私は感度が悪いから……」と、卑下するデメリットも、そこにあります。
そう思っていたら、心からの笑顔は見せられませんよね?そのあたりは、ちゃんと伝わってしまうんです。
たとえあなたが何歳であれ、三十代、四十代、もっと上でしたらなおさらですが、女性はだれでも無限の性感を秘めています。
なぜなら、性感は女性だけが持つ「幸福力」の一部分。幸福に決まった形や期限がないように、性感も不定で無限です。
また、女性は奥ゆかしいようで、実は幸福というものに対してめざとく、貪欲です。
美しく装うこと、暮らしを快適に彩ること、社会活動を充実させること、美味しいものを食べること、家族隣人をいとおしむこと。
女性の幸福をあげれば、枚挙にいとまがありません。
その上、ありきたりな日常生活のひとコマの中にさえ、「ささやかな幸せ」とか「平凡な幸せ」というものを見つけてしまう。
幸福という、あやふやなものを感じ取る能力に恵まれた私たち女性が、それよりもっと具体的な蝕感に鈍いわけがないのですから、性的快楽も、生来の「幸福力」を持ってセンシティブに楽しむ、そんな意識を持ちつづけてほしいと思います。
私は今、独り身ですから思うのですが、世の中の女性たちは、もう少し夫に目を向けてもいいのではないか、という気がします。
先ほども言いましたが、浮気をしたところで、相手の中身は夫とたいして変わらないのですから。
またまた男性を軽んじるわけではありませんが、じつは、あの漠然とした「心がフワリと甘く満たされる感覚=幸福感」は、男性単独では実感できないものなんです。
彼らは、楽しい、面白い、嬉しい、爽快、といった個々の感覚なら、女性以上に素直に貪欲に追い求め、手に入れてはかみしめます。
ですが、幸福感というものは、女性を介さないと味わうことができません。
これも、女性よりはるかにオキシトシン・ホルモンの出が悪いからだと踏んでいますが、私たち女性と違い、幸福センサーがないので、これがそうなのかどうかがわからない。
自信が持てない。それが男性なのです。
そういう相手になんでもかんでもまかせしてしまうのは、無理があるのも道理ですよね。
相手の判断を勘ぐって気に病んだり、ましてや感じる演技などする意味がないんです。
むしろ男性とのあいだに自ら溝を掘っているに等しいことになります。
男性が幸福を実感できるのは、女性のそれを間近にした時です。
あなたの幸福を介して、彼も幸福を感じます。
同様に、男性はあなたの性的快感を通して、性的快感を得ます。
自分では知るよしもない恍惚の世界を垣間見たくて、ちゃんとあなたを感じさせようとすると思います。
「もっと愛されたい」「オーガズムを知りたい」と、ふつうに笑顔で伝える努力をしてみてくださいね。
あたりまえのような顔でさらっと伝えるのがポイントですよ。
ね。簡単でしょう。
そして、これっぽっちも特別なことでもないのです。
そもそもオーガズムを体験する=女に生まれて女のしあわせを実感することが、なぜここまで大ごとなのでしょうか。
たんなる男性たちの「誤解」「妄想」「知識不足」にすぎませんし、女性のために努力するのは男としてあたりまえのことなのですからね。
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