ふれあいの心地よさであるオキシト感の先、陰世界の奥のほうに、一つの到達点のようにたしかに存在するのが、オーガズムです。
女性はだれでもオーガズムを体験できます。
ただ、わたしはあくまでも、男性の射精に類似したドーパミン型絶頂と、オキシトシンの効能をより多く受けためくるめくオーガズムを、分けて解説します。
この両者を同じに考えると、女性が本当に身も心も満たされる、幸せな陰世界を旅することが難しくなってしまうからです。
もちろん、相手男性も虚しさを味わってしまうでしょう。
男女のからだの作りは違いますし、性の快楽の内容成分も違います。
陰世界では、スピード勝負のドーパミン型絶頂ではなく、時間はかかりますが、その分大きな感動と悦びを味わう、このオキシトシンオーガズムを目指してほしいと願っています。
そうなるべく備わっている、女性の心とからだのメカニズムなのですから。
その自然の恵みを手にするためには、男性だけに性知識を丸投げするのは無理があります。
女性も自分のからだについて、最低限の知識を身に着けることが大切だということを、最初に理解してくださいね。
ことに女性は、自分でも知らない自分のからだのことを、恋人やこれから恋人になる男性が、
(わかってくれているんじゃないか?)
と、つい思いがちです。
ですが、どんなにやさしかったり、頼もしく思える男性でも、女性の心とからだを最初から理解できている人はいません。
ですから、
(きっとわかってくれている)
と思ってしまうと、女性の心は、少しずつ失望感で傷ついていきます。
「彼を信じられる未来」よりも、「彼を信じられなくなる未来」を選んでいることになってしまうのです。
男女が出会って、仲よくなり、特別な関係になる一つの目安がセックスです。
だとしたら、人生に何度もあるわけじゃないその縁を大事にするためにも、心に影響を及ぼすからだのしくみを知っていたほうが、長く信頼しあえる幸せな関係を保てます。
そんなわけで、セックスの時の気持ちよさが、いったいどういうしくみなのか。
これは「エッチな話」「いやらしい」といったよけいな色をつけずに、からだに関する大切な知識、知性のひとつとして学んでほしいと思います。
神秘は神秘のままにしておきたいという声もあるかと思いますが、でも、もっとすばらしいのは、大切な人と生命の神秘を共有する感動です。
二人のからだと心が一つにとけあう美しい性の悦びを、あなたにも味わってほしいと、心から願っています。
そのためには、いったん全容を掌握してもらわなければならないのですが、これもできる限り簡素に解説していきます。
オーガズムはどうやって起きるのか、そのしくみを簡単に表わした法則が、次のようになります。
筋肉 < 神経 < 気持ち |
メカニズムとしては、たったこれだけです。
順番にお話していきましょう。
調べやすいものから明らかになっていくよ。
オーガズムはどっちでもないから、
なっかなか定義されないんだよねー。
今わかってることから、ナゾときしてみよう!
