性と愛のサイト/水野スミレ

14.セックスの役割は個体生命を守ること

AVを始めとしたアダルト情報。

あれこれとお話ししてきましたが、ようするに、アダルト情報から学ぶべき大切なことは、セックスのやり方ではなく、男性の深層心理、セックスに望む究極的な目的です。

あの手この手で描かれてきたのは、性の快楽におぼれる女性の姿がメインです。

どんな男性でもいつかは自分の手で果たし、この目で見てみたいと願うものだからでしょう。

それはいったい何のために?

わたしの頭は、こういうできあがった常識や当たり前に、「なぜ?」が頻発するクセがあります…。

あなたはどうですか?

考えてみたこと、ないでしょうか。

男性はスケベだから。

女性を征服したいから。

子種をばらまいて子孫を増やしたい本能があるという理由づけも、メジャーですね。

でも、そのわりに、子どもほしさにセックス意欲をわかせる男性は稀少です。

むしろ、子作りとなると逃げたくなるのが、一般的な男性の本心でしょう。

射精の快楽だけが欲しいなら、自分ひとりで完結できますね。

でも、それでは満たされず、やっぱり相手を求めます。

加えて、攻撃的な男性性を一切捨てて、受け身の快楽にぐずぐずにおぼれる(ヘタレ化)夢を抱く男性も、実は少なくないですね。

なぜなのでしょうか。

心理学や社会学、生理学など、いろいろな側面からあらゆる分析がなされていますが、当連載では、こんな答えを、すでに一章でお伝えしました。

愛への欲です。

愛でやすらぎ、救われたいからです。

それはすなわち、セックス時に女性のからだから分泌される、愛とやすらぎのオキシトシンを、男性のからだが欲しがっていると言いかえられます。

二章でお伝えしたように、陽である男性は、闘争ホルモン・バソプレシンの作用により、交感神経優勢型です。

昼間は良いですね。

精力的に仕事に打ちこんだり、何かに夢中になったり、ときにスポーツで競い合う男性の姿には、自然な魅力があふれています。

ただ、心身がどんなに屈強な男性でも、ずっとその状態ではいられません。

パワーを出した後は、副交感神経に切り替えて、心とからだを休ませ、傷んだ組織や細胞があれば修復する必要があります。

それをしてくれるのが、オキシトシン細胞のキシーです。

けれど、男性は女性に比べて、オキシトシン細胞の数が少ない、あるいは受容体の数が少ないかで、オキシトシンが分泌しにくくなっています。

射精の生理も手伝って、バソプレシンがひっきりなしに脳で分泌していることもあるでしょう。

キシーは出番がなく、男性の脳のオキシトシン貯蔵庫で、ぐうぐう眠ったままなのです。

オキシトシンは、脳以外にも、胃や腸といった消化器系の内臓からも分泌されます。

食べているあいだは、食道や胃に食べ物がふれますね。

それを合図に消化器粘膜からオキシトシンが分泌され、やすらぎや、いくばくかの幸福感をもたらします。

また、アルコールも、胃からのオキシトシン分泌をうながします。

夜の居酒屋、バーなどをのぞいてみると……。

一日の仕事を終えて、癒しを求めた人たちが、たくさん集まっています。

適量の飲酒は心身がリラックスして、人と打ち解けやすくなりますが、これもオキシトシンの作用だということです。

とりわけ、中年世代の男性たちは、仕事が終わっても、いつまでも仲間とお酒を飲むのを好みます。

昼間の緊張から離れ、おたがいにオキシトシン分泌でくつろぎを共有し、心のきずなを固めながら男性社会を作りあげていたのでしょう。

このように、男性は女性に比べて、自力でオキシトシンを分泌させることが、なかなかできません。

お酒で補充するか。

女性とのセックスで補充するか。

このどちらかが、手っ取り早く心とからだを休ませる手段になります。

一章で、恋愛3年説についてお話ししましたね。

ドーパミン放出は、内臓に負担をかけるためでしたね。

ところが、男性は恋愛をしなくても射精によるドーパミン放出が習慣化しているのですから、大変です。

本人は気持ちが良くても、からだは長年知らず知らずに負荷をかけられ続けているために、オキシトシン分泌の豊かな女性のからだを求めます。

けれども、アダルト情報内のセックスでは、男女がふれあって心を通わせる、やすらぎのオキシト感描写は、削除されています。

これをまねたセックスばかりしていては、からだは劣化の一途をたどり、性の悦びも愛の感情もわからずじまいで、老け込んでもふしぎではないのです。

なぜ人は生殖以外でセックスをするのか。

なぜ人と人との間にその行為があるのか。

性の快楽欲求の目的はなんなのか。

それは、「オキシト感によって個体生命を守ること」です。

そこからかけ離れた性行為ほど、心とからだを傷つけ、弱らせてしまいます。

 

 

食べること、眠ること、人とふれあいオキシトシンを分泌させることは、生命にとって重大な〈守り〉の行動です。

武勇伝から派生した現代日本のセックス観は、射精主体の凌辱型。

けれども、多くの男性が本当に求めていたのは、女性とのもっとやさしい結びつき、ピュアな愛です。

自分の中の清らかな正義感と、性の汚れたイメージに、女性以上に葛藤している心理が、アダルト情報の奥底にひそんでいます。

たとえば、10年ほど前、「ポリネシアンセックス」という調和型セックスを提唱した、作家の五木寛之先生の著書が大ベストセラーになりました。

性器を含めた皮膚の密着感を長時間感じあうという、オキシト感を主体にした内容です。

攻撃性を良しとする凌辱型セックスとは真逆の「ポリネシアンセックス」に大きな反応を示し、共鳴してマスコミを盛りあげたのは、圧倒的に男性でした。

その後、アダム徳永さんという方が書いた、やはり反凌辱型の「スローセックス」もベストセラーで、多数の男性の気持ちをつかみました。

男性たちも、心満たされることのない凌辱型セックスに対し、「これでいいのか」とうすうす気づいていたからでしょう。

けれども、あれだけ多くの男性が支持したもかかわらず、この時の調和型セックスは、まったく浸透しませんでした。

その理由は、女性側の問題です。

当時、本を読んでセックス観を変えたくなった男性に、きちんと応じる女性がいなかったのです。

これまでの凌辱型セックスに慣れてしまった女性たちは、そこに喜びも楽しさも快楽もないために、すでに男性とのセックスに期待を捨てていました。

男性が「ポリネシアンセックス」で凌辱型セックスの虚しさを知り、新たに女性理解を図ろうとした時、女性の間では離婚ブームが始まっていたのです。

皮肉で笑えない話だと思いませんか?

わたしは、すごく悲しいと感じます。

こうした性の不幸を、若い世代の人たちに継承してほしくないと思ってやまないのです。

先人の失敗から学ぶのも人の進化……ってな話だね。

ダレが悪いナニが悪いより、より良く解決するのがホントの知性。

みんな未来に向かってポジティブにいこー。 

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