オキシトシンは、主に人とのふれあいで分泌されます。
たとえば、女性に人気の高いエステ。
癒しの代表ともいえるサービスですね。
人に自分のからだを撫でてもらったり、やさしくマッサージケアしてもらう癒され感を、あなたもすでに経験済みかもしれません。
もし仮に、マッサージ機でも、まったく同じ癒され感が得られるなら、世の中にこれほどエステサロンは存在しなかったでしょう。
エステ以外でも、アジアンマッサージや足ツボ、リフレクソロジーなど、人に直接からだをケアしてもらうサービスは、年々人気が高まる一方です。
人は、機械よりも人の手やぬくもりによる力で、より癒されます。
だから、それを求めるのですが、「なぜ機械よりも人手がいいのか?」の答えが、オキシトシン分泌にあったということです。
オキシトシンは、分泌すると、理性がふわっとうすれていくような恍惚感を生み出します。
そして、からだには癒しと健康を、心には自己肯定感や幸福感、愛という感情を生み出してくれるホルモンです。
この神秘的な感覚を、わたしはオキシト感と呼んでいます。
オキシト感は、あなたがうんと幼い頃には、お母さんを始めとする家族がくれて、あなたの心とからだを守ってくれていました。
そして、大人になってからは、異性との性的なふれあいによって、自然に得ることができます。
けれども、現代では、性やセックスが、ずいぶんオキシト感から遠のいてしまっていますね。
あなたはどうですか?
セックスを想ったり、実際に向きあうとき、肌と肌をふれあわせることを忘れてはいないでしょうか。
より良いセックス、性の指針を、人は長年追求し続けてきていますし、今もそうです。
というよりも、いまだに追求されているのは、愛という性の土台が見落とされているからではないでしょうか。
愛撫法やイカせ方、勃起力増強法などをまじめに研究、吟味しても、性の土台となるオキシト感がなければ、沼地にお城を建てようとするようなもの。
土台がないから、すぐに崩れてしまい、高くすてきに盛りあげることもなかなかできません。
そのため、多くの男女が性的劣等感を感じて、恋愛に臆病になったり、性に傷ついたりし、心身のバランスを崩してしまう一方です。
これまでセックスについて、ことに性の快楽について、「クローズアップ手法」で追求されすぎてきました。
セックスといえば性器の話。
性器といえば、一時の快楽のために使うもの……。
欲望やエゴを解放するセックスの推進。
そうしたかたよったセックス観ばかりが横行してしまい、もっと根本的に大切な基本が置いてきぼりになってきました。
モテる方法。異性と出逢う方法。きれいになる方法。痩せる方法。愛される方法(承認欲求)。
なりたい自分になるマインドセット法。女として男としてどうあるべきか?最高の性の快楽を得るテクニック……。
人の悲しみや悩み、不安、孤独は、細胞分裂するかのように細分化され、増殖し続けていく勢いです。
けれども、どんな苦しみも、もともとはたったひとつの悲しみに過ぎません。
ぬくもりが足りない。
これだけです。
ぬくもりから生まれ、ふくらんでいく恍惚感の主成分は、オキシトシンです。
からだの血液循環も促進されるため、男女性器の海綿体充血も自然に良くなります。
やがて訪れるオキシトシンオーガズムは、快楽のグレードが高く、おたがいの心にも大きな達成感、到達感、感動や安住感をもたらします。
その後も、心とからだのすこやかさや美しさ、病気予防、メンタルヘルス、不安のない前向きな気持ちやほがらかな笑顔……。
こんなふうに好転、好転と続いていくのが、心とからだのしくみに添った、愛・セックス・快楽の法則です。
世間一般の、後ろめたいセックス観とは、ずいぶん話がちがうのですね。
君が後ろめたいときは
脳でバソプレシンが働いてるから
ボクは寝てんだ。
ヒマ。
うっとりフワフワ~のオキシト感ゲットは、エッチが最適なんだよー。